【経験談】心理カウンセラーってどう選べばいいの?経験者が語る「心が軽くなる」選び方

<ライタープロフィール>
鈴木 直人
全国退職者支援会専属ライター。1989年生。社会人1年目にプライベートのトラブルが原因でうつ病にかかり、職を転々とする。その後2年ほどの無職期間を経て、フリーライターとしての活動をスタート、現在に至る。自分のペースで仕事ができる今の仕事を天職だと考えている。全国退職者支援会の想いに共感し、2020年から専属ライターとして所属。

「仕事がつらい」の原因はどこにある?突き止めるための3つの方法でも解説したように、心理カウンセラーを選ぶのは簡単なことではありません。

なぜなら心理カウンセラーによってカウンセリングの技術レベルや手法が様々だからです。

しかし心理カウンセラー選びは、たった一つの基準を取り入れるだけで、格段に簡単になります。それはすなわち、自分に合うか、合わないかです。

ここでは心理カウンセラーという仕事についてより深掘りするとともに、筆者自身の経験を紹介しながら、なぜこの基準が有効なのかを解説します。

心理カウンセラーを「合う・合わない」で選ぶべき理由

信頼できる心理カウンセラー

心理カウンセラーはいわば「心が疲れた人の話を聞くプロ」。

ストレスや悩みのある相談者との対話を通じて、相談者が置かれている状況や病状、心境を把握し、専門的な立場から問題を解決に導くためのアドバイスをする仕事です。

専門的な仕事なので、医者や看護師のように資格のいる仕事なのだと考えている人も多いかもしれません。確かにいくつか関連する資格はあります(下表)。

資格名 備考
公認心理師 関連資格のうち、唯一の国家資格。創設は2018年〜。
臨床心理士 日本臨床心理士資格認定協会の民間資格。協会の規模が大きいため、業界内では最もメジャーな資格。
産業カウンセラー 日本産業カウンセラー協会の民間資格。労働者が抱える問題を中心にカウンセリングするための資格。
認定心理士 日本心理学会の民間資格。心理学の基礎知識を学んだ人が取得できる。
メンタルケア心理士(R) メンタルケア学術学会の民間資格。カウンセリング技法、精神医科学・薬理学・生理学などの視点から心理学を学ぶことで取得できる。
認定カウンセラー 日本カウンセリング学会の民間資格。同会のカリキュラムを修了すると取得できる。

ただし、これだけ資格はあるものの、どれも必須ではありません。心理カウンセラーは資格がなくても営業できる仕事だからです。

そのため心理カウンセラーの技術や手法は実に様々で、数も非常に多いのが特徴です。

公認心理師の資格ができたので、今後状況が変わっていく可能性はありますが、2020年現在は「どの心理カウンセラーにかかればいいかわからない」というのが現状です。

また、そもそもカウンセリングは技術として難しい、というのも心理カウンセラー選びが難しい理由の一つです。

カウンセラーも人間なので、相談者の考えていることをテレパシーのように全て把握できるわけではありませんし、相談者がすべてをうまく語れるわけでもないからです。

しかし「合う・合わない」というシンプルな基準で心理カウンセラーを選ぶと、ホームページやSNS、あるいは1回目に会っただけで、一気に絞り込みがかけられます。

加えて、心理カウンセラーから見て相談者が波長の合う相手であれば、相談者側があまりうまく話せなくても、考えていることを汲み取りやすくなります。

結果、より早く回復のきっかけをつかめるというわけです。

【経験談】合う心理カウンセラーと出会えれば、あっという間に心が軽くなる

青空と白い雲

なぜこんなことが言えるのかというと、筆者自身がオーバードーズ(薬の過剰摂取)もしたことのあるうつ経験者で、心理カウンセラーのサポートによって症状が大きく改善した人間だからです。

筆者は心理カウンセラーにかかる前、2年間ほど心療内科に通い、うつの薬を処方されていました。しかしなかなか効果は表れず、仕事も辞め、実家に戻っていました。

実家に戻ってしばらくは何もせず、毎日寝て起きてを繰り返していましたが、あるとき母から「心理カウンセラーに相談してみたら?」と言われました。

正直なところ私は「心理カウンセラーに相談に行って、『あなたは治りません』と言われたらどうしよう」となんの根拠もない恐怖を感じていました。

でも、親身になってカウンセラーを探してくれた母の提案を断ることはできず、3人の候補の中から1人を選ぶことにしました。

最初の一人は、爽やかなスポーツマンタイプの心理カウンセラー。

筋骨隆々のたくましいスタイルの持ち主で、SNSを見るとハーレーダビッドソンの写真ばかりが投稿されていました。

「気合いだ!」なんて言われそうで、自分には合いそうもありませんでした。

二人目の候補は、少し中性的な線の細い男性の心理カウンセラーです。

優しそうな人でしたが、ホームページを見ると「お香をたきしめた部屋でお祈りをしながら、心を癒します」といった旨の説明があります。

筆者はスピリチュアル系が苦手なタイプなので、このカウンセラーも合いそうにありません。

三人目の候補は、見るからに中年のおじさんという感じの心理カウンセラーでした。

しかしブログなどを読んでいると、非常に論理的な文系タイプの人だということがわかりました。

「この人なら波長が合いそうだから、行ってみたい」と筆者が言うと、母はすぐに予約を入れてくれました。

この時「なんだかこの人なら合いそうだ」と感覚で選んだのは、大成功でした。実際に会ってみると、まさに思っていた通りの人だったのです。

筆者の考えていることや感じていることを的確に読み取ってくれ、その上で回復に向かうためのアドバイスをくれました。

結果、心療内科に2年通っても一向に回復しなかった症状が、3ヶ月ほどの間に4回ほどカウンセリングを受けただけで、劇的に回復したのです。

4回目には「鈴木さんはもう大丈夫ですよ」というお墨付きまでもらい、それ以降は一度もカウンセリングに行っていません。

こうした経験があるからこそ、筆者は「合う・合わない」というシンプルな基準で心理カウンセラーを選ぶことをおすすめしているのです。

「合う・合わない」の判断はスピーディに

砂時計

「合う・合わない」の基準で心理カウンセラーを選ぶ際、一つ忘れてはいけないポイントがあります。

それは「判断はスピーディに下す」ということです。

なぜなら最初の段階で合わない感じがしたにもかかわらず「ひょっとすると、もう少し通い続ければ効果が出てくるかもしれない」と言って通い続けると、他のカウンセラーに変えるのが難しくなるからです。

「せっかくここまで通い続けたのに」
「今さら他の人に変えて、その人の方が合わなかったらどうしよう」

こうした思いが生まれてしまわないうちに、早めに判断をする必要があるのです。

もし合わないようなら、いっそどこにも通わない方がマシな場合さえあります。

くれぐれも判断を先延ばしにせずに、「合わない」と思ったら通うのをやめ、他のカウンセラーを探すようにしましょう。

まとめ

精神疾患にかかった経験がこれまでなかった人にとって、心理カウンセラーに相談するのは勇気のいる行為かもしれません。

しかし自分に合う心理カウンセラーに出会うことができれば、筆者のように心療内科や精神科にかかるよりも格段に早く、回復に向かう人もいます。

試してみる価値は十分あるのです。

確かにここで紹介した例は、筆者の周囲の筆者個人の経験にすぎません。そのため万人に共通する解決策というわけではありません。

とはいえ「心理カウンセラーに相談する」」「合う・合わないで心理カウンセラーを選ぶ」といった選択肢があるということは、ぜひとも頭に入れておいてほしいと思います。

諦めなければ、きっとまた晴れやかな気持ちで毎日を過ごすことができます。じっくりゆっくり、自分に合う治療法を探していきましょう。

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