会社が雇用保険に加入していないことが発覚。「遡及手続き」とは

退職後、ハローワークに行くと「あなた、雇用保険に加入してらっしゃらないですね」

そんなばかなことがあるのか、と思われるかもしれません。ですが稀にあるのです。

・会社が手続きをしていなかった
・加入していると言いながら加入せず、お金を不正に横領していた

特に中小企業や家族経営をしているようなところだと手続きそのものを知らなかった、ということもありえます。大企業でもうっかり手続きが漏れていた、ということもあります。

先日、退職した方から「離職票をください」と言われ、
手続きをしようとしたら、
なんとその方の雇用保険の資格取得手続きがされてませんでした。
新米総務担当さん

以前勤めいていた会社で、雇用保険被保険者証の控を整理していたら
合併年度に入社した正社員3名について手続き漏れ未加入が判明し、
慌てて資格取得手続きをしたことがあります。
takapandaさん

引用元:総務の森

雇用保険に加入しなければならない対象者は以下のとおりです

  • 週20時間以上働いていて
  • 31日以上雇用される見込みがある人

関連記事:雇用保険に加入できる条件
万が一加入していなかったことが発覚したとき、泣き寝入りするしかないのでしょうか。実はそんな方のために「遡及手続き」という救済措置があります。

「遡及手続き」とは

遡及手続きとは、本来雇用保険に加入していなければならない人が加入していなかった場合、過去2年間まで遡って加入していたことにできる手続きです。

メモ:なぜ2年なのでしょう。それは遡って加入できる時効が2年と定められているからです。残業代請求といい、有休制度といい、権利発生日から2年で時効を迎えるものが多いんですね。

時効2年をこえて加入できる特例

平成22年から、時効の2年を超えた場合であっても遡って加入できるようになりました。

参考外部リンク:雇用保険の加入手続漏れの是正期間が変わります
ただしこの特例は「雇用保険料が給与から天引きされていたことが書面により確認できる場合」などの制限があります。つまり天引きされていたと書面に残っていない場合や、会社もしくはあなたが過去の給与明細を捨ててしまっていた場合に証明するものがないということになり、この特例も適用できません。

そのような場合、現実にどのような対応をとってもらえるかは実務を行っている担当者次第となります。

あなたに加入漏れがあった場合、たいへんではありますが会社とハローワークの双方に相談し、対応を進めましょう。

自分が雇用保険に加入しているか確認する方法

遡及手続きという救済措置があるとはいえ、その時効は原則2年です。まちがいなく加入しているか心配であれば、自分自身で確認するのも手ですね。

詳しくは次の記事をご覧ください。

関連記事:雇用保険に加入できているか確認する方法

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