毎年、最低賃金は改定されてアップし続けていることはご存知でしょうか?
年度 | 最低賃金(全国加重平均) | 前年比% |
20年 | 703円 | 2.33% |
21年 | 713円 | 1.42% |
22年 | 730円 | 2.38% |
23年 | 737円 | 0.96% |
24年 | 749円 | 1.63% |
25年 | 764円 | 2.00% |
26年 | 780円 | 2.09% |
27年 | 798円 | 2.31% |
28年 | 823円 | 3.13% |
29年 | 848円 | 3.04% |
厚生労働省:地域別最低賃金の全国加重平均と引上げ率の推移
厚生労働省:平成30年度地域別最低賃金額改定の目安について
平成28年から二年連続で3%以上も最低賃金がアップしています。これに続いて平成30年10月の賃金改定も3%超となる見込みで、賃金アップ幅は過去最高となります。
厚生労働省:地域別最低賃金の全国一覧
過去最高幅の「最低賃金アップ」連発の理由
近年、どうしてこんなに賃金アップ幅が大きいのでしょう。その背景には日本のGDPを2020年頃に600兆円に増加させていきたい狙いがあるためです。
そのための手段として「年率3%程度の最低賃金アップ」を実行しています。
(安倍議長) 名目GDPを2020年頃に向けて600兆円に増加させていく中で、昨年12月の政労使合意に沿って賃金上昇等による継続的な好循環の確立を図るとともに、最低賃金についても、これにふさわしいものとしなければならない。
そのためには、最低賃金を、年率3%程度を目途として、名目GDPの成長率にも配慮しつつ引き上げていくことが必要である。これにより、全国加重平均が1,000円となることを目指していく。
厚生労働省:平成 27 年第 19 回経済財政諮問会議
ギリギリでやっている零細企業は大変ですが、政府が平均1000円を目指すと言った手前、本当に毎年3%増を実行しているのは歓迎するべきことではないでしょうか。
あなたの職場、バイト先は大丈夫ですか
正社員の場合、さすがに時給換算で最低時給を下回ることは稀だと思いますが、バイト、パートをしていた場合、もしかするとこの最低基準を下回っている職場もあるのではないでしょうか。
そんな場合は、店長などにそれとなく「10月から最低賃金改正あるんですってね」などと言えるようであれば、言ってみるのもよいでしょう。
もしも最低賃金を下回っている方がいましたら、ハローワーク、労働相談センター、ユニオン、支援会に相談することも考えてください。
・労働相談窓口
厚生労働省 総合労働相談コーナーのご案内
・弁護士会、法テラス
法テラス
・労働基準監督署
全国労働基準監督署の所在案内
・全国にあるユニオン(合同労働組合)
ジャパンユニオン
日本労働組合総連合会
全国労働組合総連合
全国労働組合協議会