定年間近で会社が倒産した石川様(50代男性)

お名前:石川 真也 様(仮名)
ご年齢:50代後半
前職:飲食店 調理担当 年収約600万円
現職:小料理店経営(自営業) 年収約300万円

10代後半で調理師学校を卒業後、40年近く飲食の職人としてやってこられた石川様。前職で勤められていた職場は店舗数は少ないながらも全国に支店を展開している中規模チェーン店でした。
各店舗ごとに店内調理をうりにしているそのチェーンでは、石川様はなくてはならない存在として20年以上重宝されてきましたが、コロナ禍で耐えられなくなり倒産・廃業となりました。仕事に不満もなく社長以下幹部からの評価は良かったものの、会社自体がなくなるのでは辞めるしかなく、退職となります。
定年間近という年齢もあり、再就職に苦労されましたが最終的にご縁がありご自身でお店を開くことになり、現在はゆったりと自分のペースで働きながら生活されていらっしゃいます。

インタビュー

前職を教えてください。

飲食店の従業員です。調理担当で、いわゆる職人でした。

職人、つまりプロですね。

そうですね。笑
でも確かに、プライドを持ってこの40年くらいやってきました。
仕事内容では評価をいただいておりましたので自信はありますね。

前職を退職された理由は何でしょうか。

勤め先の倒産です。
そこまで大きくはないですが、正社員だけで50人いる、比較的安定した企業だったのですが、コロナ禍でやられてしまって…。

やはりコロナの影響は大きいですね。

そうですね。
まさか私も定年まであと数年になって会社を辞めることになるとは思ってもいませんでした。

その後はすぐに転職されたのですか?

いいえ。
まず、いきなり職場がなくなったことがショックで精神的にリズムを崩してしまったのか体調を悪くしてしまいまして。
それで給付金申請サポートを受けてしばらく1年ほど休んでいました。
その後は回復しましたので再就職活動を始めたのですが、なかなか思うようにいかなくて。

やはり定年間近ですと正直なところ厳しいですよね。

はい。おっしゃる通りです。
若い人でも職場が見つかりづらいのに、私の年齢ではかなり厳しかったです。
ましてや飲食の職人でコロナ禍で就職するのは至難の業でした。

それで現在の店舗経営を始められたのですね。

えぇ。最終的にはそうですね。
ただ、店舗を出そうとはもともとは思っていなくて。
再就職活動がなかなかうまくいかなかったときに、実は連絡先も交換していた、会社経営をされている常連さんに相談してみたんですよね。
そうしたら「あえてこの時期に、安く店舗を借りて安く内装もできる今、小料理屋でも始めてみたらどうか」と言われまして。
それで少し乗り気になったら、さらに店舗の候補も内装業者の候補も全て紹介してくれて、トントン拍子に話が進んで、その相談から3ヶ月後には小料理屋が開店していました。

すごいスピード出店ですね。

はい。本当に。
コロナ禍のおかげで、不動産屋も借りる先を探していて、内装業者も時間が余っていたようで、依頼から即日で現場を確認したり翌日に契約できるようなスピード感でした。

今のお仕事はいかがですか。

毎日充実しています。
あとストレスが本当になくなりましたね。
自分のペースでお店を開けて仕事をして閉めるので、気楽です。
一応営業時間は決まっているのですが、基本的に常連さんしか来ないお店なので開店も気まぐれに早く開けてみたり、材料がなくなってきたら早めに閉めたりしてますので、体力的にも負担が少なくなりましたね。
これを理解してくれる常連さんにも感謝しています。

理想的な環境ですね。

そうですね。支援会の皆様のサポートのおかげです。ありがとうございました。

お役に立てて嬉しいです。本日はありがとうございました。今後もご商売が堅調に進むことをお祈りしております。

はい。ありがとうございます。皆様もお元気で。

まとめ

10代後半から約40年、一生をかけて飲食店で職人として勤められていた石川様。最後に20年以上勤めていた職場が、コロナ禍で倒産となってしまいます。

定年間近で退職を余儀なくされた石川様は、給付金申請サポートをお受けいただいて1年ほど休んだあと、再就職活動を始められました。なかなか再就職先は見つかりませんでしたが、知人のサポートでご自身で起業して小料理店を開店。現在は、そのお店を切り盛りしながら、ゆったりと生活していらっしゃるそうです。今の生活に満足げな表情が印象的でした。やはりストレスがなく日々働けることは良いことですね。

全国退職者支援会では、今後も現職よりもよりご自分にあったお仕事に転職され充実した生活が送れるように、労働者の皆様をサポートしてまいります。そしてそれが結果として企業・事業者としてもミスマッチを減らすことに繋がると信じております。
ぜひ応援、ご協力お願い致します。

※本記事は実際のお電話での相談を元に読みやすく表現を調整して掲載いたしております。
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