辞めたくても半年間辞められなかった高橋様(30代男性)

お名前:高橋 勇斗 様(仮名)
ご年齢:30代前半
前職:私立A高校教員 年収約350万円
現職:私立B高校教員 年収約450万円

大学を卒業して教員免許を取得。公立高校で5年ほど勤めていらっしゃった高橋様。その後に私立高校の理事長に請われて転職します。
しかしその転職が間違いでした。残業時間が想定よりも長いことは当然で、転職時に言われていたポジションもおろされ年収は言われた金額の半分近く。挙げ句に2年目には退職勧奨を受ける始末でした。
現在は、そこからコネではない方法で別の私立高校に転職。やっと安心して働けるようになりました。

インタビュー

前職を教えてください。

教員です。前職も現職も私立高校ですが、最も職歴が長いのは前々職の公立高校での教員です。

高校教師をされているということですね。

その通りです。
専門教科は伏せさせてください。
実際、先生って専門教科を教えるよりも生徒指導とか部活とか学校行事に使う時間のほうが多いんですよね…。

大変そうですね。

はい。
その大変さは転職した今も同じなのですが、生徒の成長が勉強だけでなくて見られるのは嬉しいことなので頑張っています。

それでも前職を退職されたのはなぜだったんでしょうか。

それは順を追ってご説明しないといけないのですが、もともとは公立高校の教員をしていました。
新任から5年以上勤めていたのですが、30歳手前のころ、教育関係の勉強会で知り合った私立学校法人の理事長と仲良くなったんです。
よほど気に入ってもらったのか「ぜひ教員として特別待遇で迎えたい」と言われ始めまして。だんだんと私も乗り気になり、1年ほどラブコールが続いたあとにその理事長の学校に転職し赴任しました。

サクセスストーリーのように聞こえますがなぜそれが退職になったんでしょうか。

それが具体的に話を進めて労働契約書を交わすあたりから雲行きが怪しくなったんですよね。
最初に言われていた給与とは全く違う低めの給与を提示され、「ボーナスで年収は確保するから」と言われてその場では納得して転職しました。ところが、実際には「生徒が特に今年は減っている」「臨時の支出があった」などと1年目から言われ、ボーナスはほとんど出ないまま。2年目も同じ状況で、結局年収が大幅に下がってしまいました。
言われていた「特別待遇」には、学年主任から始めてうまく行けば早々に教頭職にということも含まれていたんですが、1年は様子を見るということで一般教諭から始められ、それには納得はしていましたが入職1年目どころか数ヶ月目からダメ出しが始まり「期待外れ」だと1年間言われ続けて結局2年目以降も一般教諭のまま。先が見えなくなりました。
1年間様子を見てから期待外れと言われるならまだしも、赴任数ヶ月で何を見て「期待外れ」と言われたのか、未だに全く分かりません。最初からその予定だったとしか思えませんね。

とんでもない裏切りですね…。

本当にそのとおりです。
ほぼ詐欺です。
挙句の果てに、2年目には「辞めろ」と言われ始め、こちらとしても続けるのは苦痛だったので辞めることにしました。2年目の夏頃でしたね。

早々に見切りをつけられて良かったです。

はい。ただ、やはり教員でありクラス担任もしていたので辞めるにもすぐには辞められませんでした。
理事長以下運営組織に問題があっても、生徒たちにはなんの罪もなく素直な子ばかりでしたので年度途中で投げ出すのは気が引けてしまって。
結局年度末まで勤務してから3月31日付けで退職となりました。

その後はすぐに転職されたのですか?

いいえ。退職を決めた夏頃から支援会に相談していて、給付金申請サポートを使って1年間休みました。転職までに生活費の心配をせずにゆっくり休めたのは良かったです。
やはりストレスで疲労も溜まっていて、退職後しばらくは全く動けませんでしたし、必要なリフレッシュ期間でした。

1年休んでから今の職場に転職されたのですね。

はい。
今度は前回の失敗を教訓に、知人を介して転職するのではなく、一般に募集を出しているところから探して応募して転職しました。
きちんとした明確な選考基準を提示している学校を選んで応募しました。
公立高校に戻ることも考えたんですが、結局自分が共感できる教育方針や運営方針を掲げている別の私立高校に転職を決めました。
この再就職先について悩んでいる間、支援会のサポート担当の方には親身になって話を聞いていただきましたので感謝しています。

今の職場はいかがですか。

充実しています。
やっぱり忙しいですけどね。
ただ、今度はきちんと応募したときの条件通りの給与や勤務条件で勤務できていて、教育方針も絵に描いた餅ではなく実際に現場に落とし込まれていて、ストレスがありません。
当然のことかもしれませんが、事前に聞かされていた労働条件と全く違う条件で働かされていた前職に比べると天国です。笑

きちんとした運営がされている職場なんですね。

そうですね。
むしろ新卒で赴任した公立学校よりも今の学校のほうが管理が行き届いています。
労働条件もそうなんですが、心なしか職員室の整理整頓や掃除も今の職場のほうがきちんとされていてきれいですね。
合うかどうかは人によるのかもしれませんが、私には本当に合っていてストレスなく過ごせます。
生徒たちもその校風にあった生徒ばかりで、毎日充実した生活を送ってくれていると思います。
思えば、生徒指導もほとんどありませんね。学校によっては毎日生徒指導ばかりという学校もありますから。

働きやすい環境を見つけられたようでなによりです。

はい。支援会の皆様のサポートのおかげです。ありがとうございました。

お役に立てていましたら光栄です。本日はありがとうございました。

こちらこそありがとうございました。

まとめ

知人からの紹介でいわゆるコネで転職された高橋様。特別待遇をチラつかせて熱心に口説かれた結果、転職します。しかし、実際にはその特別待遇は全く実現せず、結局働く条件を悪化させてしまいます。そして、挙句の果てに退職を勧められる事態になり困惑します。

実はこれはよくある事例で、入社前に提示されていた条件が実際に入社すると全く違うということは、一般の事業会社でもよくあります。騙されないようにしないといけません。

高橋様は、給付金申請サポートをお受けいただいてしばらく休んだあと、改めてしっかり下調べをして転職されました。その結果、今度は満足できる転職ができ、忙しくも充実した日々を送っていらっしゃいます。

全国退職者支援会では、今後も現職よりもよりご自分にあったお仕事に転職され充実した生活が送れるように、労働者の皆様をサポートしてまいります。そしてそれが結果として企業・事業者としてもミスマッチを減らすことに繋がると信じております。
ぜひ応援、ご協力お願い致します。

※本記事は実際のお電話での相談を元に読みやすく表現を調整して掲載いたしております。
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